BTOパソコンとは?オススメ購入ガイド

パソコン関連

BTOとはBuild To Orderの略で受注生産を意味しています。
いわゆるオーダーメイドのパソコンが、BTOパソコンと思えば良いでしょう。

BTOパソコンの背景

パソコンの始まりは各メーカーが独自に開発設計したオリジナルパソコンであり、個性で競い合っていた。開発コストが乗っているので高価であり、増設メモリ1つで8万ぐらいだったと記憶している。

そんな中、パーツの規格が統一されたPC/AT互換機(今のパソコン)というものが登場しました。
パソコンはマザーボード、CPU、メモリ、ビデオカード、電源といったパーツで構成されており、これらがショップで購入出来るようになったのである。
・規格が統一されているので、どのメーカー製のパーツでも組み立てることが出来る。
・同じパーツを各メーカーが販売するとなると価格競争で安めになる
パーツがむき出しで販売されている格安のノンブランド品などを使えば、格安でパソコンが手に入る。
こういった背景があり、爆発的に自作PC/AT互換機が普及し始めまます。

ただし、当時は特定のメーカー同士のパーツを組み合わせてみたら動かない、といった相性問題のリスクが常に付きまとい、失敗しないために事前の情報収集などが必須でした。

ここに至って登場するのが、受注生産でパソコンを組み立ててくれるBTOショップです。
動作確認されて来るわけですから、こちらが相性問題を危惧する必要が無く、ノーリスクで手に入ります。
しかもパーツ代+組み立て代金程度で済むのでメーカー製より安く購入出来ます。
そういった経緯で、デスクトップ市場はPC/AT互換機が支配しました。
電気店の店頭販売はノートパソコンだけが並ぶ時代となった訳です。

BTOパソコンの構成

BTOパソコンの中身は主に6つのパーツから出来ています。
・マザーボード
 パソコンの本体です。これにパーツを付けていきます。
・CPU
 人間でいうところの頭脳です。処理速度に影響します。
・メモリ
 電源を消すまで一時的にデータを保存し、やり取りする装置です。
 メモリ容量は、机の上が広いほど仕事がはかどるという様なイメージです。
・SSD、HDD
 記録装置です。電源を落としてもデータを保持します。
 Windows本体やプログラムが入る場所です。
・グラフィックボード
 ビデオカードとも言われ、主にゲームや画像処理を受け持つ部分です。
 この機能を内蔵したCPUもあります(性能はお察し)。
・電源
 パソコンの心臓部分で、強力なほど必要な電気を安定して供給します。

基本的に安くはならない

ショップはパーツを組み立てて販売するだけですので、BTOパソコンは最初から殆どパーツ代のみの値段です(自作と一緒)。
そこに組み立て作業等の費用が乗るくらいなので、値段=性能となります。
なので他に比べて安い場合、ほとんどは目立たない部分の性能や耐久性を削っています。

例外は、売れ残りのパーツを寄せ集めるとか在庫処分による値引きであり、セール販売とかはこの類になりますね。

購入ガイド

ここからはパーツ毎に、簡単なアドバイスをしていきたいと思います。

マザーボード

各パーツを取り付けるパソコンの本体部品です。
背面端子がついており、端子の数だったり、質だったり、パソコンの物理的な特徴が決まる部分です。
高いものほどヒートシンクによる放熱対策や、基板上の部品の品質による耐久性、安定性向上が図られています。
ショップによって、そのまま商品を組み込むタイプ(完全組み立て代行)、OEM(ショップブランドとして手を加えたもので、大概たいがいはコストを下げるために不必要な機能をカットしたり、オリジナルケースにフィットするように形状をいじったもの)としてケースと一緒に固定される2通りがある。
基本的には前者をオススメします。
後者は安くなるメリットがありますが、一般的でないものはトラブルが起こるとショップ頼みになってしまいます(トラブルを自力で解決できない人はコチラのほうが良いかも)。

CPU

高いものほど処理速度が速くなりますが発熱も増えますので、冷却パーツもセットで考えなければいけない部分です。
冷却は主に空冷(ファン)と水冷(ファンで冷やした水を循環させる)があり、冷却性能は水冷が上です。
過度な冷却を必要としない低ランク帯のCPUには空冷ファンも付属してたりします。

パソコン性能の上限的な意味合いも持ち、グラフィックボード等、他のパーツの性能を上げてもCPUがしょぼいと能力を発揮できません。

用途がインターネットを見たり、読み書きぐらいだと低いもので十分です。
画像処理、動画作成、3Dゲーム等は高い性能を要求されます。

最新のCPUは飛びぬけて高価(コストが高い)なので、金額を抑えたい場合は中程度にしましょう。

主に2つのメーカーが存在し、「インテル」製、「AMD」製があります。
それぞれ規格が違うので、マザーボードもそれぞれに対して存在します。
昔からこの2メーカーで競り合っているので、その時に優秀な方を購入すればよいでしょう。

メモリ

昨今は快適にしたいなら32GBが必要です。
安いパソコンは16GBに減らされているのがほとんどなので注意。
メモリはデータを一時保管するスペースであり、データをやり取りするのに物理的な装置をかいさないため、処理速度が向上します。
これが足りない場合、ハードディスクへの読み書き(代用)が発生するため遅くなり、カクついたりします。

安いものはむき出しで、高価なものは金属製のヒートシンクをかぶせて熱対策がされていたりします。
買い方としては、基本的には同じメーカーで枚数が少ない程、安定性が上がります
理由は、複数になると同期をとる必要があるからです。
そこに相性も発生するのでメーカーを揃える必要があります。
ただ1枚の容量が高いと値段も跳ね上がるので、コスト的には16GBx2が良いでしょう。

HDD(ハードディスクドライブ)、SSD(ソリッドステートドライブ)

プログラムやデータを保存し記録する装置です。
HDDは円盤状の磁気ディスクに磁気ヘッドがガチャコンと動いて読み書きをする機械的な装置で、容量に対してコストが安く、今は大容量の保存記録媒体として存在しています。
今までパソコンでいきなり電源切るな、衝撃を与えるな、壊れるとかいうのは、主にコイツが原因でした。機械的に磁気ヘッドが動いてる途中で止まったり衝撃を受けたらおかしくなるのは想像に難くないでしょう。

SSDは電源を落としても記録が消えないメモリをHDDの代わりにしたもので、
機械的な装置では無くなりました。そのため衝撃にも強くなっています。
そのかわりに書き込み動作に寿命が存在するのがデメリットとなります。
長く保存したいものはUSBで外付け型のHDDを別に買って使うのがオススメです。
物理的動作が無い=高速な事から、昨今はSSDが主流になっていますので、メインディスクはSSDを選択して下さい。
このSSDですが、
・HDDと同じように取り付ける小型のSATAタイプ
・むき出しのメモリのようなマザーボードに直接刺す「M.2」タイプ
があります。
後者が最新となりますので、マザーボードに「M.2」スロットがある場合はこちらを選択して下さい。
より高速になります。

グラフィックボード

昔は存在していませんでしたが、画像処理をCPUから専用のパーツに分担し、高速化を図るために生まれました。
パソコンで今のようなゲームが出来る様になった立役者です。
最も高価なパーツになりつつあります。

3連ファンが付いたような巨大なグラボの場合、2面の支えだけでは自重でたわみが発生し、不具合の原因となるので、サポートステイが必要になります。
要するに支えられていない対角線上に設置するつっかえ棒の事です。
画面が映らなくなった、なんか画面が崩れるみたいな症状が出たときは、コレをまず疑ってください。

電源

パソコンの寿命や安定性に直結するパーツです。
部品の質や耐久性、安定性向上の為の付加機能などが値段に現れています。
パソコンの値段を下げるため、メモリに続いて電源もコストが削られるので注意。
なぜなら安物にしても、とりあえず動くからです。

まず、ゲームをするならGoid以上で850Wが無難でしょう。
安いパソコンは750Wが多くみられますが、これだと高性能グラフィックボードには足りないので、将来アップグレードしたい時に詰みます。
また、安い電源は電圧が一定ではなく波のように振れ幅があるので、余力がない状態だと下振れた瞬間に電力が足りずにクラッシュ等の不具合が起きるかもしれません。

次にグレードですが、「80PLUS認証電源」というのは電力変換効率が80%以上を保証された電源という意味合いです。
ブロンズとかゴールドとかいうのは電力変換効率のランクを表しています。
スタンダードが80%で、そこからランクに従って電力変換効率が良くなっていき、例えばゴールドだと90%(負荷率50%)になります。
負荷率50%は最も変換効率が高まる状態で、余力を半分残して運用できれば節電や発熱を抑える事を意味します。
そういった意味でも、電源でお金をケチるのはオススメしません。

ショップ選び

昨今のパソコンはどこで購入するにしても中身は一緒なので、ケースで選びましょう。
自分でトラブル解決が難しい人は、自社ブランドとしてパソコン販売している所で購入し、メーカーサポートを受けられるようにした方が良いかと思います。

最後になりますが、値段の安さにつられて選ぶのだけはやめましょう。
不具合の大抵はショップのせいではなく、安いパーツのせいであり、”安物買いの銭失い“という言葉がそのままパソコンに当てはまります。

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